2013-07-29

天気4月号、二宮「1889年(明治22年)8月19−20日の台風に伴う紀伊半島豪雨の気象状況」

防災上の観点から古い観測資料を使おうとするときは、現在観測点の近隣地点で気候統計上は切断とされている観測を接続とすることもあり得るのではないかという指摘がある。
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2013/2013_04_0041.pdf

2013-07-10

ECMAScript (ECMA-262 は意外と読みやすい、三項演算子もどき構文)

何の因果か JavaScript について調べることになった。三項演算子

val ? "ok" : "failed"

みたいなのがあるのだが、

val && "ok" || "failed"

みたいな書き方をしばしば見かける。

実装がついてきているかは必ずしも知らないが、ECMA-262をみるべきだろう。

http://www.ecma-international.org/publications/files/ECMA-ST/ECMA-262.pdf

意外とコンパクトで読みやすい。

結論から言うと、上記の2構文は同等のロジックで評価されるようである。null とか

undefined にからんだ相違はない。相違は文法だけで、本物の三項演算子の ? のあとや : のあとには代入式を書くことができる(代入演算子より優先度が低い)が、代
替記法 && || ならば中に代入式を書くことができない(代入演算子より優先度が高い)。


JavaScript はあまり書かないが、代入演算子より優先度の高い三項演算子がほしいことはよくあるだろう。Ruby の

a = if b then c else d end

なんかはスタイルとして好まれないかもしれないけれどそうだ。

2013-07-04

台風・熱低の記号の由来

台風・熱低の記号が話題になっているようだ。歴史的起源かどうかは分からないが、リファレンスとしては WMO Manual on GDPFS, Appendix II-4, 4.1.3 (b) http://goo.gl/BTlzi であろう。

2013-07-02

暖湿流入は境界層の現象であって850hPa資料の予測力は限られるという加藤さんの天気への投稿

話題になっているが学会誌で公知になっていることなのだから公に紹介しておくべきだろう。

加藤輝之, 2010: 「新用語解説 湿舌」 . 天気, 57, 12, pp.917-918.
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2010/2010_12_0043.pdf

そっから引いているのがこちら。

加藤輝之, 2007: 「創立125周年記念解説 梅雨前線帯と集中豪雨—積乱雲が発達するための条件—」. 天気, 54, 5, pp. 395-398.
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2007/2007_05_0009.pdf

実証的には次のを読むべきなんだろうけれど、未見。

Kato,T.,2009:Representative height of low-level
water vapor field to examine the occurrence possibility
of heavy rainfall in East Asia.Proc.Conf.on MCSs
and High-Impact Weather/Climate in East Asia,
343-350