2017-06-28

WMO Operational Newsletter 28 June 2017

http://www.wmo.int/pages/prog/www/ois/Operational_Information/Newsletters/current_news_en.html

1. ミャンマー発のGTS電文に用いられる発信官署略号 VBRR が、ヤンゴンからネピドーにかわります。
  VBRR は Rangoon, Burma からとられた名前だったので、 Nay Pyi Taw, Myanmar になって、由来がますますわからなくなります。

2. 通報式改正 (5月3日実施)
 http://www.wmo.int/pages/prog/www/WMOCodes/WMO306_vI2/VolumeI.2.html

3. 通報式改正(11月8日実施)
 http://www.wmo.int/pages/prog/www/WMOCodes/Amendments/2017/betweenCBS/02952-2017-OBS-WIS-DRMM-DRC_en.pdf

 (1) GRIB第2版で、予報時間が負値となりうることが明示されました。

        これは本当によくないことなのですが、GRIB通報式はほとんどの整数が符号付なのか符号なしなのか明示されていません。
        値の性質上明らかと考えられたのでしょうが、必ずしも衆目が一致するとも限らず、項目ごとに負値をとりうると明示的にかきくわえる対応をしています。

 (2) BUFRで、 coordinate reference system を明示しなかった場合は WGS84 + EGM96 ジオイド高 を含意することが決められました。

        これも、何かに決めないと地理情報の世界と整合が取れなくなるのでエイヤっと決めたという性格が強いです。
        気象データが日本測地系とWGS84の区別をする意味があるような水平位置精度で測定されることはまれですからエイヤっときめればいいですし、
        標高データについては、気象で求める程度の精度では無視できないていどにEGM96ジオイド高と各国水準のずれがありますけど、何かに決めなければいけないので見ないふりをするというに近いものがあります。

2017-06-22

近代消防 2017年6月号(UTMグリッド、パルスオキシメーター)

http://www.ff-inc.co.jp/pdf/zassi/kindai2906.pdf

1.務台俊介内閣府前防災政務官が「雪崩事故と位置情報標準化について」 と題してUTMグリッドの普及を目指した施策の現況について書いておられる。

UTMグリッドは10m単位の位置を表示するコードであるらしい。
http://www.gsi.go.jp/chubu/minichishiki10.html
http://www.gsi.go.jp/chubu/minichishiki9.html  (中部地方測量部の資料)

気象では10m単位の位置の指示ということはあまりないが、こういうものがあるということを知っておいたほうが良いだろう。

2.山田克己 「今さら聞けない資機材の使い方 パルスオキシメーター」

ネイルを遠赤色光(660nm)と近赤外線(990nm)が透過するので剥がさず測定してかまわないというのは、意外なような気もするが、差分吸収を測定する原理から言えばそんなもんなんだろう。

近赤外線を反射するクロロフィルに偽装する塗料なんかが縫ってあれば話は別だろうが、まあそんなのはまずないだろう、たぶん。

2017-06-14

Alexander Kats さんのこと

ロシア中央高層気象台の Alexander Kats さんが亡くなったという。

学術業績は ResearchGate にあるものしか存じ上げない。(写真もある)
https://www.researchgate.net/profile/Alexander_Kats

しかし人類にとってより大切な業績は、WMOラジオゾンデ及び高層風観測システムカタログを一人で編纂しておられたことである。
今は vol a のページ http://www.wmo.int/pages/prog/www/ois/volume-a/vola-home.htm におかれているが、いずれなくなってしまうのであろう。

後継の OSCAR/Surface データベースに期待したい。