2021-05-20

気象学会「天気」 2021年2月号(金星・陸面熱容量)

 松田先生が金星のレビューを書いている。まあ気象庁にいて金星なんかやることはないだろうが、しかし、惑星の気象力学をまともに語れるかが、地球の気象力学の道具立てをきちんと理解しているかのベンチマークになるという観点からは、こういうレビューの博物学をよく見ておいたほうがいいとは思う。

地表が不安定かどうかまだ決められないのは大変だなと思った。

そもそも力学的バランスには3種類ある、地衡流平衡、旋衡流平衡、直接循環バランス(まあようするに水平対流)であるという論は目を見開かれた。

木村先生が温室効果のちょっと変わったトイモデルを書いている。陸面の熱容量で年周気温変動の位相(つまり一番暑いのが七月か八月か)が変わる話は、あたりまえっちゃあたりまえだが、ひさしぶりに考えさせられた。

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