このところ米トランプ政権開始で WHO(世界保健機関)が話題です。
ちょっと気になったことのメモ。
イタリアが脱退するかもしれないのだそうですが、EU加盟国だからEUと協議する必要があるという言説を見ました。それはそうじゃないですね。
国際機関を設立する条約文にあたればいいことです。日本外務省が見せてくれます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/who/who.html
→ https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000026609.pdf
これだけ読んでもわからんかもしれませんが、締約国という言葉が単独で用いられていて、EUを特別扱いする条項がないことからEUがメンバーではなくイタリアやフランスがバラバラに加盟していてバラバラに抜けられることがわかります。
そうじゃない例は気候変動枠組条約ですね。
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12301726/www.env.go.jp/earth/cop3/kaigi/jouyaku.html
気候変動枠組条約では「締約国」のかわりに「国または地域的な経済統合のための機関」が決まり文句で使われていて、第22条をみるとイタリアやフランスと同時にEUが加盟できるようになっていることがわかります(実際そうしています)。
気候変動枠組条約からイタリアだけが抜けてもEUが入っているので完全にフリーハンドにはならんでしょう。でも、WHOはEUみたいな概念がないときに主権国家が独立の理念で作ってあるので、イタリアは勝手に抜けられるはずです。イタリアの中で話を通す必要はありますが。
あとですね分担金。だいたいの国際機関はすぐわかるところに分担率を載せているんです。
https://www.who.int/
→ https://www.who.int/about/governance/member-states-portal
→ https://www.who.int/publications/m/item/scale-of-assessments-for-2024-2025-(eb152.r3)
2024−2025年については、米国 22%, 中国 15.2550%
です。米国が中国並みに値切ろうとしていて、半分くらいのイメージで語っているひとがいましたが、そこまで大幅な値切りではないです。いやまあオオゴトではありますが。
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