2014-05-13

閏八月のある年は残暑が厳しい?

「閏八月のある年は残暑が厳しい」ということを昔は言ったらしく、さるところで質問に答えた。流れ去るのはもったいないので再録しておく。

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旧暦が気象を制御するということは荒唐無稽というのはいうとおりだと思いますが、見かけの残暑ということはあるかもしれません。

閏月は、旧暦の月が次第に季節より早く進みすぎてしまうので調整に入れるものです。八月が閏月になるということは、閏じゃない本物の八月は限度一杯まで早く到来するということです。

限度とは何かというと、八月とは秋分(今で言う9月23日頃)がある月と定義されているのです。八月が遅く来る年は、秋分の直前の朔が八月一日となります。こういう年の八月は(今で言う10月に近いですから)寒いです。一方、八月が早く来る年は、秋分の直後に九月一日となります。こういう年の八月は(今で言う9月に近いですから)残暑そのものです。

旧暦で残暑を占った人は旧暦で生活していた時代の人でありませんでしょうか。そういう人にとって見れば、名目上の八月が同じ月なのですから、同じ月が閏月の入り具合で暑かったり寒かったりするように思えたことでしょう。

まあ、要は「暑さ寒さも彼岸まで」を別の形で言っただけではないかと思うのです。

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