2014-11-02

2014年11月3日、英国・オランダが文字形式の地上気象実況報(FM 12 SYNOP)の発信を停止します。今後はBUFRをお使いください

明日です。とうとうこの日がやって参りました。

世界気象機関(WMO)では全球気象監視計画(World Weather Watch Programme) の一環である Regional Basic Synoptic Network <URL:http://www.wmo.int/pages/prog/www/ois/rbsn-rbcn/rbsn-rbcn-home.htm> として加盟各国の地上・高層観測結果をリアルタイムに通報することとしています。

データを送るわけですから形式についても決まりがあり、WMO Manual on Codes <URL:https://www.wmo.int/pages/prog/www/WMOCodes.html> というものにまとめられています。そのうちこれまで実際に使われてきたものは、伝統的文字形式通報式(TAC: traditional alphanumeric codes)という、テキストというか電報を使うことを前提にして文字列でデータを表現するものでした。地上ならば地上気象実況報 FM 12 SYNOP です(具体は非公式ながら <URL:http://www.megakastro.gr/weather_agro/SYNOP_format%28FM-12%29.htm> がわかりやすいと思います)。

しかしTACにはいろいろ問題があり、WMOでは表参照型通報式(TDCF: table driven code form)というものへの移行を進めています。FM 94 BUFR (二進形式汎用気象通報式) と FM 95 CREX (文字形式) の2つがありますが、本則は BUFR であって CREX は通信システムの都合上テキストしか流せない場合ということになっています。

さてずいぶん昔に作られた移行計画というのがありまして、SYNOPを含む主要な通報については2014年11月をもってTAC-TDCFの平行配信を終了、ということになっています。つまり11月からは、各国の判断次第でTACの送信を止めることができる、というわけです。かわりに使ってほしいという BUFR については、気象庁から配信資料に関する技術情報第334号というのがでています(国立国会図書館蔵だからこのURLは変わらないよ)。


さて各国判断次第、というその先頭を切って11月3日に英国・オランダが、11月4日にはアイルランドがそれぞれ FM 12 SYNOP の配信停止を予告しています。

準備はできているはずなのですが、明日、どうなるか、 ちょっと緊張しています。





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