この中に黄砂と風じんというものがあって、3月8日から10日にかけて多数発信されました。せっかく収集しているのでデータベースから引っ張り出して、こんなXSLTスタイルシートで要点だけ抽出するとタブ区切りファイルができます。これをGoogle Fusion Tableに放り込むと簡単にデータベースができます。
一点留意しておくべきは、黄砂は長時間継続するもので、そういうときは1日1回くらい特殊気象報を出すようにしているように見受けられる点です。事後的に黄砂の消長をきちんと見ようとすれば定時の視程の観測を集計したほうがいいにはきまっていますが、今回は生の情報でもこのくらいは見えるということをチェックしたということになりましょうか。
2013-03-08 午後
西日本に黄砂が入ってきました。視程は全地点で「10km以上」(青小アイコン)です。2013-03-09 午前
近畿から中部に広がりました。東端は静岡・富山です。いくつかの地点では視程8km(緑小アイコン)になっています。中国・九州地方では黄砂の報告はありませんが、これは必ずしも消散したというわけではありません。松江・佐賀では視程が大きく悪化して「5km」(黄大アイコン)を報じているところからも近隣地点ではある程度は継続していると考えられます。
2013-03-09 午後
近畿から中部でだけ通報があります。東端は甲府まで来ました。強度的には視程が10km以上の地点が増えて、どうやら消散傾向にあることがうかがえます。2013-03-10 午前
黄砂を新たに報じたのは新潟だけで、金沢・津にも残っていますがいずれも視程10km以上です。いっぽう、福岡・佐賀・長崎では視程5kmを報じていて黄砂の第2波が来たことをうかがわせます。
それとは別に、前橋で視程8km、熊谷で視程3km(赤大アイコン)のかなり強い「風じん」が報じられています。煙霧は「どこから来たかはよくわからない視程障害」なのに対し、風じんは「今ここで吹き上がっている」ということですから、黄砂とは明確に区別されます。
この日は寒冷前線が通過しました。不連続線の特殊気象報を時刻で色分けしてプロットすると次のようになります。日本海岸で8時台、彦根で9時台、瀬戸内で10時台と南進してくるのがよくわかります。関東では東京で13時49分に風向が北西に転じました。
東京で煙霧がひどくなったのはこの頃です。下層の北西風にのって北関東から飛んできたものである可能性が強いと言わざるをえません。
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